ボールミルの基礎知識3

ボールミルのポット(ドラム)について

ボールミルで使用するポット(粉砕容器)は、大きくわけるとセラミック系または金属系にわけることができます。

セラミックポット

セラミックで一般的なのは、アルミナまたは磁性ポット、金属系だとステンレス (SUS304)かスチール製になります。

用途によっては、樹脂製でナイロン等で製作されたものを使用されるケースもあります。

生産用の大容量のドラムは、金属製になります。

ステンレスポット

原料によっては、金属のコンタミを嫌ったり、原料特性によって腐食などの影響がある場合には、接触面となるポットの内面に内張り(ライニング)加工が必要となる場合があります。

この素材には、アルミナレンガ、ゴム、ウレタン等が使用できます。

アルミナライニング

これらの機能の追加は、コスト面でかなり高額となったり、サイズによっては製造が困難な場合もあります。

ボールミルは構造のシンプルさにより、大容量にもスケールアップできる利点があります。

効率的な粉砕には、原料の増加に比例してボール数も増え、重量もかなり重くなります。

しかも、ポットの材質がセラミックの場合には、胴体強度から一定の肉厚が必要であるため、小容量の場合でも重くなってしまいます。

ポットの原料替え度の積み下ろし作業は重労働であることに加え、粉砕後の原料からのボールの取り除きも煩雑な作業です。

多くの場合、粉砕後の原料の取り出しは粉塵の発生する悪条件下での作業環境となります。

このようなハンドリングの面で、近年従来型のボールミルが懸念されることになっているのです。

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